四国新幹線と水島臨海鉄道の旅 その1

今現在、新幹線といえば東海道・山陽に東北・上越
建設中の北陸・九州、ミニ新幹線と呼ばれる秋田・山形なんかがあげられます。

また九州新幹線長崎ルートや中央リニア新幹線、北海道なんかも話題にあがることがあります。

しかし新幹線とはこれだけではありません。
日本全国にはまだまだ多くの新幹線計画が眠っているのです。
もちろんそのほとんどは到底実現不可能なバカ計画ばかりであったりもしますが…

今回紹介するのはそんなバカ計画路線の一つ。
四国新幹線です。

正確に言えば「四国横断新幹線」。
岡山から瀬戸大橋を渡り、松山もしくは高知に至るルート、というなんともアバウトな計画です。
準備工事がなされているのも瀬戸大橋とその前後のみであり、まず実現はありえない路線です。

しかしその区間に目立つ遺構(この言い方も変ですが)がそれなりにあったりするので面白いです。


ちなみに余談ながら、もう一つ四国には新幹線計画があります。

こちらはさらにバカルート。
大阪から淡路島を経由し、徳島から高松、松山を経由して最終的には九州、大分へ…。

このために大鳴門橋は鉄道橋として作られましたが、肝心の明石海峡大橋が道路専用橋に設計を変更。
もう1本橋を架けるかトンネル掘るかしないと新幹線は通せない、というのが現状です。

どちらの路線もまず建設されることはありえないでしょう。
計画がある、といってもそれだけ。未成線と呼んだ方がしっくりくるでしょうね。


さて旅の始まりはJR四国・宇多津駅
イメージ 1
この駅の北側は非常に広い駅前広場となっていますが、
実はこれが新幹線駅のための用地。

ありえないような話ですがマジです。

土地はわずかに駅横が駐車場などに転用されている程度。
イメージ 2


駅前から児島方にかけては実に広々とした長細い空き地が広がっています。
イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5
…さっさと処分すりゃいいのに。
貸し土地の看板もあったので、完全に遊ばせるだけ、というつもりは無いみたいですが…
まぁ遊ばせているに等しい状態ですよねぇ。

どんなもんか見ただけでは分からないところもあるんかもしれませんが。

瀬戸大橋つり橋にはいる前の高架区間
イメージ 6
左側に空間があるのが分かりますでしょうか。
後付けでも建設できるようにしっかり空けてあるのです。
このあたりが(おそらく)合流区間で、この先は在来線は中央に寄るので左側のスペースは半分になります。
新幹線の通るはずの空間を半分利用しているわけですね。

つり橋区間に入るとスペースがさらに分かりやすいです。
イメージ 7
現在走っている路線の左側と、反対路線の右側にそれぞれ1線分、合わせて複線分のスペースが有ります。
新幹線を通す場合は在来線を右側に移し、現在走っている左側を複線で新幹線とする計画だったとか。

平行在来線は廃止どころか、新幹線との複々線となる計画だったのです。

聞けば聞くほどありえねぇ~…というか。
すれ違いとかできるのかよ。

ちなみに確保してある空間をよく見ると、鉄骨部分に台座のようなものが。
イメージ 8
きっとこれをもとにして路盤を設置して線路を敷くんでしょう。

ホントに準備だけは終わってるんですねぇ…


小さい頃から何度も通ってきた路線だけど、こうやって見るとちょっと違って見えます。
どう違うか何が違うかはよくわかんないですけど。

そして鷲羽山トンネルへ。
イメージ 9
複線間隔のトンネルであることが一目で分かります。


ちなみにこのトンネル、入り口(四国側から見た場合ね)は2つありますが、
内部で合流して新幹線用の側から出るので出口は一つ。
不思議なトンネルです。


でもトンネル自体は在来線用も工事が終わっています。
在来線の児島方坑口は、いつか来る新幹線開通の日を今も地中で待っているらしいです。



掘り返す必要が来る日はきっと無いんだろうなぁ…
考古学調査の域にでも入らない限りw


なんというか、貴重なものを見たようなそうでもないようなよく分からない気分でした。
とりあえず次の目的地、水島臨海鉄道に向かうべく岡山で一旦下車しました。




続く。