夜の赤川仮橋へ その1

7月も終わりが近づいてきたある日の週末。

先週出掛けたばかりなのに、
なんというかお出かけしたくてたまらない。

だってせっかく手元に18きっぷがあるというのだから。


しかしちょっと元気が足りない。
うーん。うーん。なんつってるうちにあっという間に時刻は昼を過ぎ、気が付けば夕方が迫ってきます。


今からでも出かけられる場所…

寝てりゃいいのに無理やりやる気を絞りだし飛び出したのでした。


たどり着いたのはJR新大阪駅
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新大阪では駅レンタサイクルがあるのです。
1回借りてたったの300円。営業時間も6:30から23:00と非常に長くて便利です。

レンタサイクルが夜間に借りられるってのは珍しいですよね。


ひとまず東へと向かいます。
最悪多少迷ったとしても、阪急淡路駅にさえ着けば何とかなる。

新大阪駅を出て、15分程度。
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夜の赤川仮橋に、到着しました。


これはこれはまたなんとも…


そして到着と同時に列車が通過。
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おぉ… 
実はここで列車が走っているのを初めて見たのです。

来て即効とは。即効過ぎて赤川仮橋らしい写真が撮れてないけど。
運がいいのかどうなのかw

閉鎖のお知らせ。
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知らない人のために簡単に説明いたします。
こんなブログ見に来るようなひとで知らない人がいるのかどうかは微妙ですが。

ここは城東貨物線淀川鉄橋。
鉄道省設計の1929年に架けられた歴史ある橋梁です。

東海道本線方面と関西本線方面の貨物列車の運行を、
大阪環状線から切り離すため建設された貨物専用線

複線規模の橋が架けられましたが、建設当初の輸送需要を鑑みて、
路線は単線で開業されることとなりました。

あまったスペースに木造の歩道を設置し、
世にも珍しい、鉄道・人道併用橋として長い間利用されていました。

トラスの「外側」に人道橋が併設されている例はいくつかありますが、
トラスの「内側」に鉄道と人道が併設されているのはかなり珍しいのです。

人と貨物列車が並んで橋を渡る。
そんな珍しい光景がここでは日常だったのです。

しかしこの光景も、城東貨物線を複線化して
おおさか東線」として旅客開業する計画が進んだことにより、ついに終焉の時が来てしまいました。

平成25年10月31日をもって閉鎖。

赤川仮橋。
80年以上もの長きにわたってこの人道橋は「仮」の存在でした。

ちゃんとした橋がいずれ必要になることは当然わかっていたはず、なのですが、
この橋の代替となる橋は結局新たに架けられることなく。
閉鎖後は上流にある既存の橋を利用せよ、という案内になっています。

なんだかなぁ、と思わなくもないですよね。
城東貨物線の複線化計画も最近降って湧いたような話でもないのになぁ。


まぁ、そんな話はさておいて。
いよいよ橋へと進んでいきます。
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思った以上に暗いです。

ところどころで照明が灯り、そこだけが闇の中に浮かび上がっています。

照明下だとこんな感じ。
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おわぁ…渋い…

床板こそ鉄板が張られていますが、
木造の橋が闇の中でオレンジの明かりに照らされて…たまりませんね。
その向こうに見える街の明かりとのコントラストもまたなんとも。



ちょっとのんびり進んでいきます。



つづく