鉄路の消えた駅の夜 (秋田国体遠征17)

石岡駅に到着。
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仙台から東北線経由でなく、常磐線経由で下りてくることに決めた理由。
それはこの駅の存在が一つの要因としてありました。


常磐線石岡駅
かつて鹿島鉄道との接続駅でもあった駅です。

鹿島鉄道は2007円3月31日かぎりで廃止。
貨物輸送の廃止と親会社からの経営支援の打ち切りが原因でした。

使用車輌が非常に貴重だったということもあって人気も高く、
多くの鉄道ファンが廃止を惜しんでこの路線に駆けつけたとか。

私自身も廃止の2週間前に一度だけこの駅を訪れています。
(そのときの記事)

廃止から半年。どれだけの変化があったのだろうか、とちょっと気になっていたんです。

かつて所狭しと線路が敷き詰められて、多くの味のある気動車が並んでいた鹿島鉄道石岡駅
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しかし、今はもう…その面影はどこにもありませんでした。
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車輌の姿はもうどこにも無く、
線路は全て剥がされた上にホームすらも一部を残して消え去っていました。


ここまで消えているなんてなぁ。
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ほんの半年。たったそれだけでこんなに…

既に廃止となった鹿島鉄道と違い、
今も多くの列車が走る常磐線の運行を妨げられないから、なのでしょうか。
跨線橋だけがただそこに佇んでいます。

車庫も、留置線も、ホームも、待合室も何もかも。
かつて当たり前のようにそこにあったもののほとんどが、
既に過去のものとなっていました。

信じられない、という思いでいっぱいでした。


廃止後に急速に撤去が進んでいるのは知っていたし、
いくつか写真も目にしています。それでも実際目にしたものはショックが大きかったです。

駅近くのコンビニは当然ながら全く変わっていません。
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夕食とおやつ買いました。

駅前の案内地図だってまだかつてのままです。
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でも駅構内は大きく変化している。
う~ん…。


なんなんでしょうね。この複雑な思い。
うぅ~ん…



案内板はテープが貼られています。
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夜になると透けて見えちゃうんですね。

跨線橋は板で塞がれています。
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跨線橋とその前後だけホームが残るというのはなんとも不思議な光景ですね。
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とりあえず壊せるものは全て壊した、といった感じです。
かつての車庫や線路跡は現在は駐車場に転用している様子。

あれでどれほどの収入が得られるのでしょうか。
駅直結だから、便利ではあると思いますけど。

給油設備かなにかの名残でしょうか。
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何か銀色のタンクのようなものが。



半年振りに訪れた石岡駅
その光景は想像以上に寂しいものでした。

しかし寂しいと思う反面、
たった一度駅を訪れただけで、一度も乗ったことすらない鉄道が消えた。
それの何が自分は寂しいのだろうか。そう考えることもありました。

でもまぁなんか理屈じゃないですよね。
やっぱり鉄道ファンだから路線が減れば寂しいし、路線が増えれば楽しみの一つにはなるし…


う~ん、まぁ上手く説明できるようにはまとめられないです。

なんなんでしょうね。




再びE531に乗り込み、さらに常磐線で進みます。







続く。