2009年戦力分析 ~セリーグ2位・阪神タイガース~

戦力分析・阪神タイガース


新戦力に広島からFAの新井を加え、前半戦は完全独走状態だったタイガース。
2位中日とは最大12ゲーム差、3位読売とは最大13ゲームもの差があった。

しかし五輪で新井が壊されるとそこから歯車が狂い始めた。

打線がとにかくつながらなくなり、そこに加えて巨人の奇跡的猛追。
9月の終わりに追いつかれてしまう。

そして10月に入り、144試合中141試合を消化した時点でついに2位転落。
さらには142試合目にして屈辱の大逆転V逸となってしまった。

最大13ゲーム差の逆転V逸はセリーグ記録。まさに歴史的屈辱となってしまった。

V逸の責任を取り岡田監督は辞任。新監督真弓明信を迎え、この屈辱を晴らせるか。

2008年成績
勝敗チーム得点チーム失点チーム本塁打チーム打率チーム防御率
82勝59敗3分578 (3位)521 (1位)83 (最下位).268 (2位)3.29 (1位)

チーム成績は07年に比べ向上している。
本塁打がさらに減少したのが気に掛かるところではあるが、
四球の増加や効率のいい犠打が上手く得点につながっているのだろう。

四球数はリーグ2・3・4位がタイガース(金本・赤星・鳥谷)。
これなら打線もつながるわけだし、これを返す役目としての新井の加入は大きかったのだろう。
それだけ離脱のダメージも大きいということになったのは皮肉だが。

上位でこれだけ四球が選べるなら先制点も入りやすく、
強力リリーフ陣でそれを守って逃げ切る体制にも早く入れる。

前半戦独走も頷ける数字に見える。


さて今季は。
昨季は安藤が復活、3年目岩田の飛躍で2桁投手が3人出た。
下柳に加えて2人出ただけで一気に独走体勢に入れるのはやはりリリーフ陣の強さか。

来季もこの3人が柱として期待される。岩田に不安はあるが。

問題はこの3人以降。
久保田を先発に回す予定がいきなり故障で離脱してしまうなど、
この後に続く面々が完全に不透明。相変わらず先発は薄い。

福原や上園、石川といったあたりが頑張らねばならない。

中継ぎでは久保田が先発転向で抜けた。
しかしウィリアムス・渡辺亮・アッチソン・江草・阿部健太とメンバーは豊富。

そこから守護神藤川につなぐリレーは確実なもので、
このリレーで負けるならもうそれは仕方ないだろうとさえ思わせる。

JFKは解体となったが、このチームの柱がリリーフであるのは来季も変わらない。
悪く言えばリリーフにおんぶに抱っこ、だが。


打線では長打が足りないのが不安要素。
ブルージェイスからメンチを獲得したが、果たしてどこまでやれるだろうか。
阪神の助っ人野手はマスコミの開幕前の期待が異常に高いので、実際のところがつかみ辛い。

サード復帰となるらしい新井。
彼が離脱することなくどれだけ打てるかが鍵を握っているだろう。

野口がFA移籍したため、矢野の衰えや怪我が不安要素ではある。
それに、去年に続いて手術した金本の状態も気に掛かる。



それでもやっぱり上位争いをすることになるのではないだろうか。


・個人的注目選手

☆今岡 誠
あれだけ打っていた選手がなぜここまで壊滅的にダメになるのかが不思議で不思議で。
いまだにファンの期待とかかなり高いみたいだけど、近年はそろそろ呆れてるような意見もチラホラ。

1塁コンバートで何とかなるもんなのかね。

☆杉山 直久
何年か前のオープン戦で見たときにはこいつぁすげーピッチャーになるぞと思ったものだったが。


とりあえずまぁこんなところで。
    

今年こそは「Vやねん!タイガース」を普通に出版できるといいですね。